ブラッシングには、大きな目的がふたつあります。ひとつはプラークを取るという事。そしてもうひとつは、歯ぐきのマッサージを行うという事です。
● 歯ブラシで歯ぐきの表面をこする。
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● 歯ぐきの血管が圧迫を受けて血液循環が促進、血液の流れが良くなる。
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● マッサージ効果によって歯ぐきの炎症も改善
歯ブラシを歯ぐきに押しつけると、毛先が当たったところのまわりが白くなります。そして、パッと離すと白くなった歯ぐきが一瞬で赤く戻るのがわかります。このとき、歯ぐきの血管中の血液循環が促進されるのです。
Fさんのケース
Fさんは歯ブラシを歯ぐきに当てると出血するので、歯ぐきを磨かず歯だけに歯ブラシを当てていました。歯との境目の歯ぐきが赤く炎症を起こしています。
そこで、軽いブラッシング圧でストロークを小さくするように気をつけ、歯ブラシが歯ぐきに当たった感触を確認してブラッシングをする「歯ぐき磨き」をお勧めしました。
すると写真のように、歯ぐき磨きを始めて3週間目には歯ぐきの炎症が少なくなりました。
6週間後には歯ぐきの赤みがほとんど消えました。ブラッシングによる歯ぐきマッサージ効果で歯ぐきの炎症が改善されたのです。