大阪市旭区にある歯科・歯医者|生島歯科医院

生島歯科医院電話番号
生島歯科医院診療日時
メニュ
生島歯科医院

お知らせ

歯周病への意識 ~健康長寿の第一歩~

大阪市旭区 森小路の皆様こんにちは。生島歯科医院院長の生島です。
今回は「う蝕に継発する疾患」をご案内する予定でしたが、前回までの「歯周組織の疾患」を少し掘り下げ、歯周病がもたらす全身疾患について詳しくご案内いたします。

歯周病は今までにもご案内しております通り、口腔内だけの問題ではなく、肺炎、糖尿病、心筋梗塞、脳卒中などの病気に深く関わっている可能性が指摘されています。毎日の正しい歯磨きで十分予防ができる歯周病ですが、罹患者数は年令を重ねるごとに増えていっており、減少する兆しは見受けられません。症状が進行してから医院に来られる患者さんも少なくありません。また症状も軽度~中度の段階で適切な処置を行えば、重篤化を防げます。口腔内だけの問題と軽視せず”歯周病は万病の元”と意識していただくことが、健康長寿につながるのです。

歯周病のおさらい
歯周病は歯と歯肉の隙間である「歯周ポケット」から歯周病菌が侵入し、歯肉に炎症を引き起こす疾患です。そして重篤化すると歯肉の炎症だけでなく、歯を支えている骨、歯槽骨を溶かし始めます。支える役目の骨がなくなるわけですから、歯はグラグラしていずれは歯を失うことになります。

歯周病の進行状況

そして先述のとおり罹患者も増えており、厚生労働省の調査(2017年)では歯肉炎および歯周疾患の総患者数は約400万人近く、3年前に行った前回の調査より約67万人も増加しています。特に30~50歳代の約8割、60歳代の約9割が罹患しているといわれており、初期の歯周病が疑われる4ミリ以上の歯周ポケットがある人の割合はいずれの年代でも増えていることがわかっています。

歯周病がもたらす全身疾患
歯周病は、口腔内のトラブルだけでなく、炎症した歯肉の血管から細菌が侵入、細菌から産出される身体に有害な物質が血管を巡り全身に行き渡って、様々な病気や症状を引き起こします。

これらによって引き起こされる症例の代表例に誤嚥性肺炎があります。誤嚥性肺炎
誤嚥性肺炎とは、食べ物や異物を誤って気管や肺に飲み込んでしまうことで発症する肺炎です。肺や気管は、咳をすることで異物が入らないように守ることができます。しかし、高齢になるとこれらの機能が衰えるため、食べ物などと一緒にお口の中の細菌を飲み込み、その際むせたりすると細菌が気管から肺の中へ入ることがあります。
その結果、免疫力の衰えた高齢者では誤嚥性肺炎を発症してしまいます。誤嚥性肺炎の原因となる細菌の多くは、歯周病菌であると言われており、誤嚥性肺炎の予防には歯周病のコントロールが重要になります。
国立長寿医療研究センターの調査では要介護の高齢者に定期的に口腔ケアをすると、発症率が約4割低下した事がわかっています。

また同センター調べでは、動脈硬化を起こした血管内にたまった物質から脂質だけでなく、歯周病菌も検出されて、血管に侵入した歯周病菌が動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞に関わる可能性を強く示唆しています。また米国の調査結果ですが「歯周病は、がんの罹患率を約14%高める」という結果も出ており、歯周病が引き起こす体内の炎症反応が関係しているとみられています。

糖尿病との関係性
糖尿病の患者には歯周病の罹患者が多いこともわかっています。これは血管内に入った歯周病菌が出す毒素によって白血球や脂肪細胞を活性化し、血糖値を下げるインスリンの働きが悪くすることにより、血糖値が下がりにくくなることが原因とみられ、歯周病を治療すると、患者の血糖値が下がることも分かっています。

一般的に糖尿病にかかると免疫機能が弱まってしまいますので、歯周病菌に感染しやすくなります。
糖尿病は様々な合併症を引き起こし、神経障害・網膜症・腎症・糖尿病足病変・動脈硬化性疾患の5つが広く知られていますが、最近では「歯周病は糖尿病の第6の合併症」といわれ、糖尿病と歯周病は相互に悪化させる関係にあるのです。

他には、たばこの煙などで生じた気道の炎症を歯周病菌がさらに悪化させることによる喫煙者に多い慢性閉塞性肺疾患(COPD)との関連や、心臓の内膜や弁膜などにイボができる感染性心内膜炎も、歯周病菌の関連が考えられています。

口腔内には約700種類の細菌が生息しており、歯垢1ミリグラム当たりに1億~10億個の細菌が含まれています。冒頭にも上げておりますが、歯周病は毎日の正しい歯磨きで十分予防ができます。きちんとしたケアで細菌を減らし、歯周病を予防すること、これが健康長寿の第一歩と認識してください。